Classici giapponesi con furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate
と鵜の丸兵庫が、重々しい口調でこの時訊いた。
すると菊女はどうしたことか、ボッとその顔を赧らめたが、
「もともと萩丸様を党のおために、ここまで誘惑よせいたしましたは、この菊女でござりまして、どうして妾が萩丸様を、易々ここまで連れ参りましたか、それをお考え遊ばしましたら、妾の申しまする第二の手口、自ずとお解りでござりましょうよ」
こう云うとまたも顔を赧らめた。
一同は顔を見合わせた。
そうしていずれも胸に落ちたような「ははあ」というような表情をした。
「で」
と菊女は云い進んだ。
「下世話に申せば色仕掛け、これでわたくしは萩丸様を、ここまでおびきよせ参りました。ではもう一度色仕掛けで……」
「それよかろう」
と云ったのは、案外にも坊主の範円であった。
「色即是空とは申すものの、色はなかなか有効なもので。それを使っての戦術と来ては、成功疑がいあるべからず。外面如菩薩内心如夜叉の菊女殿の本性をあらわして、萩丸殿を口説きましたなら、いかにも年若の萩丸殿、身も魂もトロトロとなり、云いなり次第に宥免状など、早速認めるでござりましょうよ」
と、やや道化た口調で云った。