Classici giapponesi con furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Leggi 福翁自伝 (ふくおうじでん) di 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 209.912 caratteri · 402 schermate
爾うかと思うとその若武者が紅い女の着物を着て居る。是れはドウしたのかと云うと、会津で分捕りした着物だと云て威張て居る。実に血腥い怖い人物で、一見先ず手の着けようがない。ソコデ私は前申す通り新銭座の塾を立てると同時に極めて簡単な塾則を拵えて、塾中金の貸借は一切相成らぬ、寝るときは寝て、起るときは起き、喰うときには定めの時間に食堂に出る、夫れから楽書一切相成らぬ、壁や障子に楽書を禁ずるは勿論、自分所有の行灯にも机にも一切の品物に楽書は相成らぬと云うくらいの箇条で、既に規則を極めた以上はソレを実行しなくてはならぬ。ソコで障子に楽書してあれば私は小刀を以て其処だけ切破て、この部屋に居る者が元の通りに張れと申付ける。夫れから行灯に書てあれば、誰の行灯でも構わぬ、その持主を咎めると、時としてはその者が、「是れは自分でない、人の書たのですと云ても私は許さぬ。人が書たと云うのは云訳けにならぬ、自分の行灯に楽書されてソレを見て居ると云うのは馬鹿だ、馬鹿の罰に早々張替えるが宜しい、楽書した行灯は塾に置かぬ、破るからアトを張て置きなさいと云うようにして、寸毫も仮さない。