Classici giapponesi con furigana
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みちくさ
道草
Leggi 道草 (みちくさ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.812 caratteri · 293 schermate
九十六
そうして今度離縁になったについては、向後御互に不義理不人情な事はしたくないものだという意味を僅二行余に綴って先方へ渡した。
「あんなものは反故同然ですよ。向で持っていても役に立たず、私が貰っても仕方がないんだ。もし利用出来る気ならいくらでも利用したら好いでしょう」
健三にはそんな書付を売り付けに掛るその人の態度がなお気に入らなかった。
九十六
話が行き詰るとその人は休んだ。それから好い加減な時分にまた同じ問題を取り上げた。いう事は散漫であった。理で押せなければ情に訴えるという風でもなかった。ただ物にさえすれば好いという料簡が露骨に見透かされた。収束するところなく共に動いていた健三はしまいに飽きた。
「書付を買えの、今に迷惑するのが厭なら金を出せのといわれるとこっちでも断るより外に仕方がありませんが、困るからどうかしてもらいたい、その代り向後一切無心がましい事はいって来ないと保証するなら、昔の情義上少しの工面はして上げても構いません」
「ええそれがつまり私の来た主意なんですから、出来るならどうかそう願いたいもんで」
健三はそんなら何故早くそういわないのかと思った。