Classici giapponesi con furigana
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みちくさ
道草
Leggi 道草 (みちくさ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.812 caratteri · 293 schermate
二十七
姉の咳嗽が一収り収った時、長太郎は始めて座敷へ顔を出した。
「どうも済みません。もっと早く来るはずだったが、生憎珍らしく客があったもんだから」
「来たか長さん待ってたほい。冗談じゃないよ。使でも出そうかと思ってたところです」
比田は健三の兄に向ってこの位な気安い口調で話の出来る地位にあった。
二十七
三人はすぐ用談に取り掛った。比田が最初に口を開いた。
彼はちょっとした相談事にも仔細ぶる男であった。そうして仔細ぶればぶるほど、自分の存在が周囲から強く認められると考えているらしかった。「比田さん比田さんって、立てて置きさえすりゃ好いんだ」と皆なが蔭で笑っていた。
「時に長さんどうしたもんだろう」
「そう」
「どうもこりゃ天から筋が違うんだから、健ちゃんに話をするまでもなかろうと思うんだがね、私ゃ」
「そうさ。今更そんな事を持ち出して来たって、こっちで取り合う必要もないだろうじゃないか」
「だから私も突っ跳ねたのさ。今時分そんな事を持ち出すのは、まるで自分の殺した子供を、もう一返生かしてくれって、御寺様へ頼みに行くようなものだから御止しなさいって。だけど大将いくら何といっても、坐り込んで動かないんだからね、仕方がない。