Classici giapponesi con furigana
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みちくさ
道草
Leggi 道草 (みちくさ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.812 caratteri · 293 schermate
実は健三自身も心のうちでそれを恐れていた。今の健三は、単に言葉遣いの末でさえ、こんな男から自尊心を傷けられるには、あまりに高過ぎると、自分を評価していた。
しかし島田は思ったよりも鄭寧であった。普通初見の人が挨拶に用いる「ですか」とか、「ません」とかいうてにはで、言葉の語尾を切る注意をわざと怠らないように見えた。健三はむかしその人から健坊々々と呼ばれた幼い時分を思い出した。関係が絶えてからも、会いさえすれば、やはり同じ健坊々々で通すので、彼はそれを厭に感じた過去も、自然胸のうちに浮かんだ。
「しかしこの調子なら好いだろう」
健三はそれで、出来るだけ不快の顔を二人に見せまいと力めた。向うもなるべく穏かに帰るつもりと見えて、少しも健三の気を悪くするような事はいわなかった。それがために、当然双方の間に話題となるべき懐旧談なども殆ど出なかった。従って談話はややともすると途切れがちになった。
健三はふと雨の降った朝の出来事を考えた。
「この間二度ほど途中で御目にかかりましたが、時々あの辺を御通りになるんですか」
「実はあの高橋の総領の娘が片付いている所がついこの先にあるもんですから」