Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate

Aozora Bunko

もし果してそれが本当であるとすれば、木馬や木像が自然に支那まで渡ってゆくはずがありませんから、戦争のどさくさまぎれに誰かが持出して、横浜あたりにいる支那人にでも売渡したのではあるまいかとも想像されますが、実物大の木像や木馬をどうして人知れずに運搬したか、それが頗る疑問です。それを作った仏師が支那の人であるからといって、木像や木馬が何百年の後、自然に支那へ舞い戻ったとも思われません。なにしろ堀井という男は龍馬の池の実物を見ていないのですから、いかに彼が主張しても、果してそれが本物であるかどうかも疑問です。」

それからそれへと拡がってゆく奇怪の物がたりを、わたしは黙って聞いているのほかはありませんでした。横田君は最後にまたこう言いました。

「今まで長いお話をしましたが、近年になって、かの龍馬の池に新しい不思議が発見されたのです。」

まだ不思議があるのかと、わたしも少し驚いて、やはり黙って相手の顔をながめていました。二人のあいだに据えてある火鉢の火がとうに灰になっているのをお互いに気がつかないのでした。

「あなたを御案内したいというのも、それがためです。」