Classici giapponesi con furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Leggi 食道楽 (くいどうらく) di 村井 弦斎 (むらいげんさい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.757 caratteri · 321 schermate
林檎はフライにしてもお菓子にしても何の料理に使っても結構ですがこの淡雪が一番美味うございます。ゼラチンと交ぜる時レモンとか杏の液とかを加えるとなお美味しくなります」と御馳走よりも講釈が多し。大原今度は珈琲を飲み「これは色が薄くって味が濃くって大層妙ですな」お登和「それは玉子の卵白でアクを除りましたのです」大原「ヘイ随分贅沢な珈琲ですな」お登和「贅沢のようで贅沢でありません。外の事で玉子を割りますとその殻をそっくり保存っておきます。殻の中へいくらかずつ白みが残っていますから空気に触れないようにしておくと固まりません。珈琲を煎じる時一人前にその殻を二つか三つも交ぜてよく砕いて掻廻しますと珈琲のアクがすっかりその殻についてしまって漉さずに茶碗へ注いでも黒い粉が出ません。第一味が淡白になって結構です」大原「なるほどいわゆる廃物利用ですな。注意一つで何でも役に立ちますね」主人「だから君が妻君を貰ったら僕の家へ稽古によこし給え。食物の廃物利用はまだ外にも沢山あるから」大原「またその事を言う。僕は泣きたくなるよ」と遂に暇を告げて下宿屋に帰りぬ。今夜の夢には定めてお登和嬢を見ん。