Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おばけのしょうたい

おばけの正体

井上 円了

Leggi おばけの正体 (おばけのしょうたい) di 井上 円了 (いのうええんりょう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.925 caratteri · 145 schermate

Aozora Bunko

第六九項 本所の怪火騒ぎ

たるものにして、化け物の所業でないことが、少しく心をとめて見ればすぐに分かる。しかるに、児童らは家庭において化け物話ばかり聞かされているから、怪物の跡のごとくに誤認して言い触らし、「一犬虚を吠えて万犬実を伝うる」の騒ぎとなりたる由。

第六九項 本所の怪火騒ぎ

今より十四、五年前、東京本所に怪火を現出せしことがあり、その当時の諸新聞にも掲げてあった。今『万朝報』の雑報の一節を抜粋せんに、

本所には七不思議の名物ありて、とにかく昔は薄気味わるき土地なりしが、ここにまたある日の午後四時ごろ、深川区森下町より本所林町二丁目に架かりおる伊予橋上手の水面へ、突然青白き炎の二、三カ所チョロチョロと燃えあがり、風につれて前後左右へうごくさまに人々はきもをつぶし、ただ不思議不思議と騒ぎおるうち、たちまちこの噂は四方へ伝わり、われもわれもと伊予橋付近へ集まりしが、なんにしても開け放し木戸銭なしのことなれば、正直者の遠慮なしにドシドシと押し寄せ、見る見るうちこの界隈は人の山を築きて、途方もなき山水のパノラマを描き出し、人々この怪し火について種々なる評を下すうち、「これは全く深川の元木橋下にて、凶漢のため非業の最期を遂げたる二巡査の亡魂ならん」