Classici giapponesi con furigana
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こころ
こころ
Leggi こころ di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.915 caratteri · 322 schermate
もっともそれは春の事ですから、強いて火にあたる必要もなかったのですが、これでは取り付き把がないといわれるのも無理はないと思いました。
それで私はなるべく、自分が中心になって、女二人とKとの連絡をはかるように力めました。Kと私が話している所へ家の人を呼ぶとか、または家の人と私が一つ室に落ち合った所へ、Kを引っ張り出すとか、どっちでもその場合に応じた方法をとって、彼らを接近させようとしたのです。もちろんKはそれをあまり好みませんでした。ある時はふいと起って室の外へ出ました。またある時はいくら呼んでもなかなか出て来ませんでした。Kはあんな無駄話をしてどこが面白いというのです。私はただ笑っていました。しかし心の中では、Kがそのために私を軽蔑していることがよく解りました。
私はある意味から見て実際彼の軽蔑に価していたかも知れません。彼の眼の着け所は私より遥かに高いところにあったともいわれるでしょう。私もそれを否みはしません。しかし眼だけ高くって、外が釣り合わないのは手もなく不具です。私は何を措いても、この際彼を人間らしくするのが専一だと考えたのです。いくら彼の頭が偉い人の影像で埋まっていても、彼自身が偉くなってゆかない以上は、何の役にも立たないという事を発見したのです。