Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
ひたすらあやまって逃げようとする。この二人の争いに、気の早い周囲の江戸っ児がすぐにきんちゃく切りがやり損じたと取って、そこで、掏摸だ、掏摸だ! とばかりに与吉をかこんで袋だたきにし始めると、かなわぬと見た与吉、やにわに道中差しを抜いて通路を開きながら突っ走ってしまった。
有難迷惑な弥次馬のおかげ、与吉をおさえそこねた栄三郎が、念のために袂をさぐってみると、出てきたのは、いま与吉が投げこんでいった丹下左膳から栄三郎へ……すなわち、夜泣きの刀乾雲丸から同じ脇差坤竜丸へあてた一通の書状!
混雑中ながら猶予はならぬ。手早く封を切って読みくだした栄三郎なにごとかサッ! と顔色を変えたと思うと、手紙を、武蔵太郎の柄がしらといっしょにグッと握りしめて遅ればせだが、与吉の去った方へしゃにむに急ぎだした。
剣怪左膳の筆跡――そもそも何がしたためてあったか? 妖刀乾雲、左膳の筆を藉りていかなる文言をその分身坤竜にもたらしたことか?
それはさておき。
人を左右に突きのけてくる栄三郎の浪人姿を、群集の頭越しにみとめた忠相は、あれが今の掏摸にあった侍というささやきを耳にするや、何を思ったか、いきなり足を早めて彼をつけだした。