Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Leggi 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.479 caratteri · 394 schermate

Aozora Bunko

……そうら捉まえた捉まえた。細くて白くてすべっこくて、綺麗なお手々でございますなあ」

「厭だよ厭だよお放しよ、なんてきたないんだろう、お前の手は。あぶらだらけで、ネチネチして、蛭だわ、蛭だわ、まるで、蛭だわ! 厭々! すいつこうッてのね。いよいよ蛭だわ。薄っ気味の悪い! ぶつよ! ぶつよ! 頬っぺたを!」

ピチャピチャピチャとたたく音!

「引っ掻いておやりよ、三吉や! かまわないよ、引っ掻いておやり!」

するとキーキーと猿の声。

「おお痛い、おお痛い、ぶちましたね。お嬢様、これは有難う存じます。いえ何大変結構で、ほう帯をして、油紙で包み、大事に致します。……がその代わりお嬢様! ちょっとちょっと。ようがしょう」

「何をするんだヨーいやな奴! だれか来ておくれヨー。だれか来ておくれヨー文三がわたしをなめ殺すヨーッ」

その時であった。木戸をくぐり、一人の人物がはいって来た。例の不思議な老傀儡師である。眼を据えて及び腰、木の間をじっと透かしたが、

「これ文三、何をする!」りんとした威厳のある声である。

「ヒヤッ」という文三の声。「これは親方、ようお帰り!」小びんを掻き掻き現われた。