Classici giapponesi con furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Leggi 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.479 caratteri · 394 schermate
なぶられた金弥
「むだな人間というものは」トンと門口から突き出した。「西の海へと、サラーリ、サラリ」
「お払い!」とそとで叫んだのは、とんだ場違いの江戸ッ子である。
とうとう一匹つまみ出してしまった。バラバラと四、五人が立ったのは、そば杖を恐れて逃げたのだろう。
「いや、お茶の水面白かった」こういったのは最上家の浪人。
「さあ飲んだり、大きい奴で」グイとどんぶりを突き出したのは、本郷三好坂といわれる武士。と、一人ヒョイと立った。浅草七軒町と呼ばれている武士で、部屋の片隅に腰かけている、商家の若旦那とも思われる、町人のそばへ寄って行った。
なぶられた金弥
事件が起こるかと思ったところ、何にも事件は起こらなかった。武士が寄って来ると見て取るや、「ヒャッ」とわめいて若旦那、金も払わずに飛び出してしまった。損をしたのは南蛮屋で、がっかりしたのは七軒町という武士。
「骨のある奴は一人もないな」ギロギロあたりをネメ廻す。と、七、八人バラバラと、急いでそとへ逃げ出してしまった。だが、その時不幸にも、一人の武士がはいって来た。成長した陰間の臼井金弥で、悪い所へ来たものである。髪が乱れ、衣裳が着崩れ、ちりをかぶっているところを見ると、まるで永旅でもしたようだ。