Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate

Aozora Bunko

こうしてみると、御用提灯の連中、言わでものことを、わざわざがんりきのために言い聞かせに来たようなものです。

五十四

がんりきの百も、この柳の木の下へ、風邪をひきに来たものでないことはわかっている。何か野郎相当の野心があるか、そうでなければ進退に窮することがあって、よんどころなくこの柳の木の下へ立寄ったものに相違ない。

「どうれ」

と、隠形の印も結びもすっかり崩して、まず最初から、飲みたくて堪らなかった水を飲もうとして、井戸の方へそろそろと歩んで行くと、その井戸側から、人が一人、ひょろひょろと這い出して来たには、驚かないわけにはゆきません。以前の、御用提灯、打割羽織には、さほど驚かなかったがんりきの百が、井戸側の蔭から、ひょろひょろと這い出して来たよた者に、まったく毒気を抜かれてしまいました。

だが、幸いにして、こちらも多少の心得があるから、見咎められるまでには至らなかったが、もう一息違って、ぶっつけに井戸へ走ってしまおうものなら、大変――このよた者と鉢合せをするところであった。

いいところで、またごまかして、今度は高札場の石垣の横に潜み直していると、井戸側から出たよた者は、がんりきありとは全く知らないらしく、這い出して来て、前後左右を見廻し、ホッと一息ついたのは、つまりこの点に於ては御同病