Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate
といって、未だ曾てあのお喋りに、わたしというものが言い負かされたと感じたこともない。もとよりそう感じなければこそ、彼の上に暴威を振舞うの理窟がなかったのだけれど――そうかといって、また向うが自分の我儘に屈服したとはどうしても感ずることができない、のみならず、彼のお喋りは多々益々弁じて、こちらが反感を起さないと同様に、彼の論難にも曾て、反感と激昂の調を覚えたことはない。
それが、実は、今のお銀様のゆゆしき不思議な存在でたまらなくなりました。
嫉妬、排擠、呪詛、抗争は、いずれ相手があっての仕事である。
強かろうとも、弱かろうとも、相手は相手である。勝とうとも、負けようとも、相撲にもしようとし、相撲にもなると思えばこそである。比較を絶する大きな存在に向っては、嫉妬の施しようがないではないか。排擠の手のつけようがないではないか。呪詛の、呪文の書きようがないではないか。抗争の足場の試みようもない。
今やお銀様は、弁信という存在が愛すべきものであるや、憎むべきものであるや、自分はまた彼を愛しつつ来たのであろうか、憎んで来たのであろうか、という差別もわからなくなってくると同様に、彼の存在が、徹頭徹尾、自分の相手でなかったということを感ぜずにはおられませんでした。