Classici giapponesi con furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Leggi 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 150.254 caratteri · 300 schermate
びっくりして、うしろにさがり、腰のちょうちんをとって、よく見ようとすると、パッと、そのちょうちんが、地面にうち落とされ、火が消えてしまいました。
なにか、目に見えないまっ黒なやつが、そこに立っていて、ちょうちんを、たたき落としたのです。さっき手にさわった、やわらかいものは、そいつのからだだったのでしょう。
「だれだッ? そこにいるのは、だれだッ。」
じいさんは、うすきみのわるいのをがまんして、大声でどなりました。
あいてはだまっています。まっ黒な塀の前のまっ黒なやつですから、すこしも目には見えません。
そいつは、ぴったりと、塀にからだをくっつけて、クモのように横にはって、もう逃げてしまったのかもしれません。それとも、もとの場所に、じっとしているのでしょうか。あいてが人間だか、けだものだか、わからないので、じつにきみがわるいのです。
そのとき、すぐ鼻のさきの闇の中で、ケラ、ケラ、ケラという、身ぶるいするような笑い声が聞こえました。
ギョッとして、そのほうを見つめますと、いきなり、黒板塀の、じいさんの顔と同じぐらいの高さのところに、人の顔があらわれたではありませんか。