Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

Leggi 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.012 caratteri · 245 schermate

Aozora Bunko

覚えていらっしゃるがよい』

『はははは』と、忠盛は、なおさら笑って、

『中御門殿へは、いずれ、御あいさつに出向く。よい女御を、長のあいだ、忠盛ごときへ、お持たせおきくだされたと』

『ようも、悪たいを……』と、かの女は、これをさいごの憎悪として烙き残すような眸で、忠盛をにらんだ。

『あなたこそ、このわたくしに、たくさんな子を産ませながら、ただの一日でも、はればれと、妻のわたくしを、楽しませてくれたことがありますか。……二十年、いやでいやでならなかったのを、ただ、子の愛にひかれて、このやしきにいただけなのです。――ところが、どこから聞いて来たか、平太と郎党の木工助が、夜明け方、廐の蔭で、しきりと、わたくしの陰口をきいているではございませんか。――勿体なくも、亡き上皇さまのおうわさまで出していたのです。やれ、そのころの祇園女御の許へは、夜なよな忍び男が通っていたとか。それは、八坂の悪僧のなにがしであったとか。まるで、見てでもいたように、木工じじもいえば、平太もいいます。あげくの果て、清盛の真の父は、一体たれなのか……などと、正気とも思えぬことをいい狂っているふたりを、わたくしは、この眼とこの耳で、つきとめたうえでの、決心なのです。