Classici giapponesi con furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Leggi 日記 (にっき) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 61.953 caratteri · 124 schermate
十月三十日
もし窓の彼方側を向いて居たらどんなだろう。行違ってしまう。機会、運は妙なものならずや。食料品を買い、かえり、午後、Aは文学史レクチュアの用意。自分は、本を読み、書かず。薪を干したり一寸したほどきものなどをする。Aが居ると書けない。
十月三十日(日曜)
今日は、我々の二年目の結婚記念日である。晴れて心持のよい朝である。自分は、今まで経た此日を思い出して、感慨に堪えない心持がした。
一番始めの紐育で迎えた此日、クレアモントのあの日、そして、此処に引越してから二度目の此日。今日程平和な、時は、三年来、始めてであった。国男さんに来て貰って、写真をとろうとしたが、父上が小金井に行かれるので駄目だと云うこと、断って来たので英男さんにとらせ、夕方、駒込橋の岩崎邸の開放された処を、まるで田舎に行ったように静かな心持で散歩した。
出来るだけAも自分も、せっかくの日をスポイルしまいと努力したけれども、夜、若し自分達が林町の父母か、又福井の兄たちであったら、仮令心ばかりでも、子や弟の結婚記念日を祝っただろうとAが云い出し、非常に淋しい心持に打れた。
十月三十一日(月曜)晴