Classici giapponesi con furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Leggi 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.496 caratteri · 368 schermate
……そいつがつまり謀叛人なので。……明暦義党とかいう奴らだそうで。……頭は何んでも鵜の丸兵庫! ……そうそうそんな名でございましたっけ。……そいつらが備前屋へ火をかけて、そこへ泊まっていた紀州藩士を、メチャメチャに斬って斬りまくり、紀州藩士に捕えられていた、これも義党の同志だそうですが、五十嵐右内とかいうお侍さんを奪い、ここの村からは二里の彼方、浜松お城下からは三里の向こうの、青塚という郷へ逃げ、……ところでどうです同じ昨夜、柊屋という旅籠にも、やはり明暦義党の同志の、菊女という女が泊まっていて、そいつが紀州の若殿様で、萩丸様という十八歳になるお方と、乳操り合ったということで……つまり駈け落ちして来たんですなアこいつアあっしゃア不賛成で……」
「馬鹿野郎!」
と三十郎は一喝した。
「ムダ事云うな、後を云え!」
「へい、ところでその菊女も萩丸様も青塚の郷へ、同じように落ちて行ったそうで」
「民弥様は? 民弥様は?」
と、梶子は性急にもどかしそうに訊いた。
「その民弥様も青塚の郷へ、一緒に落ちたということで。……それからが実は大変なんで、そんなだいそれた謀叛人が、紀州様の藩士へ楯ついたあげく、領内の青塚などへ落ちたとあっては、井上家として傍観は出来ぬ。