Classici giapponesi con furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Leggi 福翁自伝 (ふくおうじでん) di 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 209.912 caratteri · 402 schermate
漢家を敵視す
喩えばこの薬は何に利くか知らぬけれども、自分達より外にこんな苦い薬を能く呑む者はなかろうと云う見識で、病の在る所も問わずに唯苦ければもっと呑で遣ると云う位の血気であったに違いはない。
漢家を敵視す若しも真実その苦学の目的如何なんて問う者あるも、返答は唯漠然たる議論ばかり。医師の塾であるから政治談は余り流行せず、国の開鎖論を云えば固より開国なれども、甚だしく之を争う者もなく、唯当の敵は漢法医で、医者が憎ければ儒者までも憎くなって、何でも蚊でも支那流は一切打払いと云うことは何処となく定まって居たようだ。儒者が経史の講釈しても聴聞しようと云う者もなく、漢学書生を見れば唯可笑しく思うのみ。殊に漢医書生は之を笑うばかりでなく之を罵詈して少しも許さず、緒方塾の近傍、中ノ島に花岡と云う漢医の大家があって、その塾の書生は孰れも福生と見え服装も立派で、中々以て吾々蘭学生の類でない。毎度往来に出逢うて、固より言葉も交えず互に睨合うて行違うその跡で、「彼の様ァ如何だい。着物ばかり奇麗で何をして居るんだ。空々寂々チンプンカンの講釈を聞て、その中で古く手垢の附てる奴が塾長だ。