Classici giapponesi con furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Leggi 福翁自伝 (ふくおうじでん) di 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 209.912 caratteri · 402 schermate
保安条例
何の事はない饗応の主人と客とマダ顔も合わせぬ先きに角突合いになって居るから可笑しい。十四年の真面目の事実は、私が詳に記して家に蔵めてあるけれども、今更ら人の忌がる事を公けにするでもなし黙て居ますが、そのとき私は寺島と極懇意だから何も蚊も話して聞かせて、「ドウダイ僕が今、口まめに饒舌って廻ると政府の中に随分困る奴が出来るがと云うと、寺島も始めて聞て驚き、「成程そうだ、政治上の魂胆は随分穢いものとは云いながら、是れはアンマリ酷い。少し捩くって遣ても宜いじゃないかと、態と勧めるような風であったけれども、私は夫れ程に思わぬ、「御同前に年はモウ四十以上ではないか、先ず/\ソンナ無益な殺生は罷にしようと云て、笑て分れたことがある。
保安条例コンな訳で、私は十四年の政変のその時から、何も実際に関係はない、俗界に云う政治上の野心など思も寄らぬ事だから誠に平気で、唯他人のドタバタするのを見物して居るけれども、政府の目を以てこの見物人を見れば、又不思議なもので、色々な姿に写ると見える。明治何年か保安条例の出たとき、私もこの条例の科人になって東京を逐出されると云う風聞。