Classici giapponesi con furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Leggi 福翁自伝 (ふくおうじでん) di 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 209.912 caratteri · 402 schermate
所がその書生の云うに、「そんな馬鹿げた事があるものか、酒を飲みに行けば金の要るのは当然の話だ。夫ればかりの金のない筈はないじゃないかと云う。「何と云われても、ない金はないが、折角飲みに行こうと云うお誘だから是非行きたいものじゃと云うのが物分れでその日は仕舞い、翌日も屋敷から通って塾に行てその男に出遇い、「昨日のお話は立消になったが、如何だろうか。私は今日も酒が飲みたい連れて行て呉れないか、どうも行きたいと此方から促した処が、馬鹿云うなと云うような事で、お別れになって仕舞た。
ソレカラ一月経ち二月、三月経って、此方もチャント塾の勝手を心得て、人の名も知れば顔も知ると云うことになって当り前に勉強して居る。一日その今の男を引捕まえた。引捕まえて面談、「お前は覚えて居るだろう、乃公が長崎から来て始めて入門したその日に何と云た、酒を飲みに行こうと云たじゃないか。その意味は新入生と云うものは多少金がある、之を誘出して酒を飲もうと斯う云う考だろう。言わずとも分て居る。彼の時に乃公が何と云た、乃公は酒は飲みたくて堪らないけれども金がないから飲むことは出来ないと刎付けて、その翌日は又此方から促した時に、お前は半句の言葉もなかったじゃないか。