Classici giapponesi con furigana
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みちくさ
道草
Leggi 道草 (みちくさ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.812 caratteri · 293 schermate
御母さんにも御前にも讐だよ。骨を粉にしても仇討をしなくっちゃ」
御常は歯をぎりぎり噛んだ。健三は早く彼女の傍を離れたくなった。
彼は始終自分の傍にいて、朝から晩まで彼を味方にしたがる御常よりも、むしろ島田の方を好いた。その島田は以前と違って、大抵は宅にいない事が多かった。彼の帰る時刻は何時も夜更らしかった。従って日中は滅多に顔を合せる機会がなかった。
しかし健三は毎晩暗い灯火の影で彼を見た。その険悪な眼と怒に顫える唇とを見た。咽喉から渦捲く烟のように洩れて出るその憤りの声を聞いた。
それでも彼は時々健三を伴れて以前の通り外へ出る事があった。彼は一口も酒を飲まない代りに大変甘いものを嗜んだ。ある晩彼は健三と御藤さんの娘の御縫さんとを伴れて、賑かな通りを散歩した帰りに汁粉屋へ寄った。健三の御縫さんに会ったのはこの時が始めてであった。それで彼らは碌に顔さえ見合せなかった。口はまるで利かなかった。
宅へ帰った時、健三は御常から、まず島田にどこへ伴れて行かれたかを訊かれた。それから御藤さんの宅へ寄りはしないかと念を押された。最後に汁粉屋へは誰と一所に行ったという詰問を受けた。