Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みちくさ

道草

夏目 漱石

Leggi 道草 (みちくさ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.812 caratteri · 293 schermate

Aozora Bunko

そら其所にいるじゃありませんか。桔槹の中に。妾ちょっと行って見て来るから放して下さい」

流産してから間もない彼女は、抱き竦めにかかる健三の手を振り払って、こういいながら起き上がろうとしたのである。……

細君の発作は健三に取っての大いなる不安であった。しかし大抵の場合にはその不安の上に、より大いなる慈愛の雲が靉靆いていた。彼は心配よりも可哀想になった。弱い憐れなものの前に頭を下げて、出来得る限り機嫌を取った。細君も嬉しそうな顔をした。

だから発作に故意だろうという疑の掛からない以上、また余りに肝癪が強過ぎて、どうでも勝手にしろという気にならない以上、最後にその度数が自然の同情を妨げて、何でそう己を苦しめるのかという不平が高まらない以上、細君の病気は二人の仲を和らげる方法として、健三に必要であった。

不幸にして細君の父と健三との間にはこういう重宝な緩和剤が存在していなかった。従って細君が本で出来た両者の疎隔は、たとい夫婦関係が常に復した後でも、ちょっと埋める訳に行かなかった。それは不思議な現象であった。けれども事実に相違なかった。

七十九

不合理な事の嫌な健三は心の中でそれを苦に病んだ。