Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.696 caratteri · 310 schermate

Aozora Bunko

一〇

「詳しく言ったら際限もねえ。俺は福屋のために没落した、本家福屋の倅だと言ったら、お前にも判るだろう。公儀御用の呉服屋、西陣の織物を一手に捌いた本家福屋の番頭から仕上げた善兵衛が、暖簾を分けて貰うと、公儀に讒訴して、天草の旗指物を引受けたとか、身分不相応の奢侈僭上に耽ったとか、根も葉もない事を言い立て、そのために父は遠島、母は病死、家は没収、本家福屋は見る影もない有様にされたのを怨まずにいられようか」

「…………」

「俺は漸く命だけを拾って、長崎へ落延び、異人に軽業を教わって江戸へ乗り込んで来ると、善兵衛はあの通り日の出の勢いだ。子供一人ずつ誘拐して、あの犬畜生に死ぬよりも辛い苦しみを嘗めさせようと思ったのがどうして悪い。なア平次、お前が俺だったら、指をくわえて敵の栄華を眺めている気か」

美しい顔は昂奮に輝いて、その眼は火のように燃えます。

一〇

「いや、善兵衛には罪はあるだろうが、子供らは何にも知らない。そのような無法な事を言うものではない、黙ってお縄を頂戴して、五人の兄妹の在処を言えッ」

平次もなかなか引いてはいません。

「お、言ってやろう、が、言ったら最後五人とも助からぬぞッ」