Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.696 caratteri · 310 schermate
――今さら征の当りなんか打ったって追っつくもんですか」
「フーム」
「降参なら投げた方が立派ですぜ。この上もがくと、頸を縊って身投げをするようなもので」
「勝手にしろ、――褌を嫌いな男碁は強し――てな、川柳点にある通り、碁の強いのは半間な野郎に限ったものさ」
平次はそう言って、一と握りの黒石を、ガチャリと盤の上へ叩き付けました。御用聞には惜しい人柄、碁さえ打たなきゃア、全く大した男前です。
「へッへッ、何とでもおっしゃいだ、――今日一日あっしが親分で」
「馬鹿野郎」
「親分に向って馬鹿野郎はないでしょう」
八五郎はそう言いながらも、長い顎を撫で廻しました。唐桟を狭く着て、水髪の刷毛先を左に曲げた、人並の風俗はしておりますが、長い鼻、団栗眼、間伸びのした台詞、何となく犢鼻褌が嫌いといった人柄に見えるから不思議です。
ちょうどその時でした。
「御免下さいまし、平次親分のお宅はこちらでいらっしゃいますか」
切り口上ですが、鈴を鳴らすような美しい声、女房のお静はそれに応じて取次に出た様子です。
「武家の娘だ、が――すっかり顛倒しているらしいぜ。八親分、こりゃとんだ大きな仕事かも知れないよ」