Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.696 caratteri · 310 schermate
今晩はそこに泊るに違いありません。親分さんと二人押し掛けて名乗りをあげたら、万に一つも取逃がすようなことはないでしょう」
「…………」
「ここからほんの一里半足らず、敵を討っても夜中までには帰って来られます」
「帰って来る?」
「小田原へ帰ろうと、そのまま函嶺を越そうと、親分さんのお心持次第になります」
お六は本当になやましそうでした。どこまでも茶化し気味な平次の顔を見上げて、とうとう涙さえ流しているのです。
「なるほど、そう聞けばわけのないことだ、夜中前に帰って来るということにして、出かけてみようか」
「親分さん」
お六は本当に嬉しそうでした。平次がもう少し甘い顔をしたら、飛付いて手ぐらいは取った事でしょう。
二人は銘々に支度をして、そっと旅籠屋を抜け出したのは、それから間もなく。闇の小田原街道を、手に手を取るような心持で、函嶺の三枚橋を渡りました。
「ここから少し道が悪くなります」
お六の注意までもなく、途は本街道を遥かに外れて、次第に狭く、次第に険しくなりました。
「親分さん」
崖や岩に攀上るとき、お六は決って下から手を差伸べ、少し甘い調子で救いを求めます。