Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.696 caratteri · 310 schermate
不思議な悩ましさに、お六の言葉はしばらく絶えます。平次も救い、仲間にも反かず、六千両も首尾よく奪い取る細工が、どんなに女らしく、陰険に、緻密に運ばれたことでしょう。
「でも、仲間の者は私の裏切りに気が付きました。総勢十五人、そのうち三四人は、間もなくここに向って来ることでしょう」
「…………」
「親分さん――逃げて下さい――と申上げたいけれど、私はその気になれない。それに、――今頃はもう山の中のどこかで、六千両は仲間の手に奪い取られたはず、このまま江戸へ帰られる銭形の親分さんではないでしょう。――」
「…………」
平次の頭は、闇の中に強く動きました。
「いえいえ嘘じゃございません。親分が小田原の旅籠屋を逃げたと知ると、仲間の者が駿府の使いに化けて、小田原に向い、明日早朝、関所手前で、御用金を受取りたい、夜中御苦労ながら、その手配をするように――と申込まれ、井上玄蕃は銭形の親分の留守中も構わず、六千両の金を馬につけて、ツイ今しがた函嶺の山道へかかったはず――」
「…………」
平次の首はまた激しく動きます。
「さア、親分さん、一緒にここを立ち退きましょう。親分は江戸へ帰られず、私は仲間のところへ帰られないとなると、二人の行先は京大坂の外にはありません」