Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 152.696 caratteri · 310 schermate
四
「お越から聞きましたよ、鼠取りを買ってやると、――戸棚の上の重箱の中へ入れておきますよ――と言ったんで、そこにあると思っていたんです」
「いつごろだ、それは?」
「五六日前ですよ」
「すると、石見銀山を見たわけじゃないのだね」
「ええ――でもお越なんか疑っちゃいけませんよ。お奉行所へそう申上げれば、あれは御褒美の出る奉公人ですよ」
お松は少し躍起となります。
「お前は、嫁のお雪と仲がよくなかったそうだな」
平次はズバリと言い切りました。
「え、――あんな女はありゃしません。下品で、阿婆擦れで、派手好きで、おしゃべりで、食いしん坊で――」
平次も少し呆れました。まだ下手人の見当もつかないのに、この女は殺された嫂の悪口を、何の遠慮もなく並べ立てるのです。
「悪口はそれくらいでよかろう、もう生きちゃいないのだから。――ところで、番頭の総助はどうだ」
「ありゃ馬鹿ですよ、私をどうかするつもりでいるんでしょう、――あんな半間な庇い立てなんかして」
「少し手きびしいな」
平次は苦笑いに紛らせました。
四
次は主人の弟吉三郎、二十五歳の冷飯食いで、家中の不人気と気むずかしさを、一人で引受けたような男でした。