Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 109.804 caratteri · 225 schermate

Aozora Bunko

「ちょいと、お町に話したいことがある。みんな遠慮して貰いたいが――」

平次はお町の部屋から人払いをした上、隣の部屋に八五郎を頑張らせて、さて、病人の枕元に近づきました。

「お町、――望み通り、お前は助かるまい。こうなっては隠すことはないはずだ。みんな話して、心持を軽くしてはどうだ」

「ありがとうございます――親分さん――実は――」

「よしよしお前は苦しそうだ。俺が代って懺悔してやろう。違ったところを、お前が訂すがいい」

平次の言葉が優しく静かにひびくと、お町の熱を持った眼は、大きくまたたくのでした。痩せた頬に鼻の美しい影が落ちて、痛々しいが、この上もなく静寂な上品さです。

「お前は伝六を怨んだ。そして成瀬屋一家の者を怨んだ。お前の父親をむずかしい公事(訴訟)に引入れて没落させ、首を縊るような目に逢わせたのは、伝六と総右衛門の悪企みだと知っていた――」

「…………」

お町の眼はまたまたたきます。それはジッと苦悩を堪えた、世にも痛々しい――が、美しい眼でした。

「お前は慈悲善根を売物にしている総右衛門に引取られるまま、この家へ入り込んだ。父親の敵を討つつもりだった。