Classici giapponesi con furigana
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Leggi 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.271 caratteri · 263 schermate
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重兵衛 今夜に限って変な奴だな。おまえが喰べなければ、お父さんが皆んな喰べてしまうぞ。いいか。
(太吉は無言で首肯く。重兵衛は鮓を一つ取って旨そうに食い、茶をのむ。旅人は巻烟草を出して吸いはじめる。梟の声。)
重兵衛 わたしばかりが遠慮なしに喰べていちゃあ失礼だ。あなたもどうぞ上って下さい。
旅人 いえ、わたしは烟草の方が好い。あなたもどうです、烟草は……。(巻烟草を出す。)
重兵衛 やあ、これは色々御馳走さまで……。じゃあ、一本頂戴します。(烟草を貰って吸いながら、太吉をみかえる。)こいつはわたしの末ッ子で、始終ここへ遊びに来たり、泊りに来たりして、さびしいのには慣れているのに、今夜に限ってさびしいの、怖いのと云うのです。ここはこの通りの一軒家ですから、山道に迷った人なんぞが時々にたずねて来ることもありますが、こいつは馬鹿に人なつッこい奴で、識らない人でも直ぐにお友達のようになって、おじさんおじさんと云っているのですが、どう云うわけだか今夜のあなたに限って、お辞儀もしないし、口も利かないで、私のうしろに小さくなっているばかりで……。まったく変な奴ですよ。