Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ひだのかいだん

飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選

岡本 綺堂

Leggi 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.271 caratteri · 263 schermate

Aozora Bunko

たいものです」と、誠に如才ない接待振で、私も思わずここに尻を据えて、殆ど三時間ほども世間噺に時を移した。それから、先祖代々の肖像画をお目にかけようと云うので、主人が先に立って奥の一室へ案内する、私も何心なく其の跡について行くと、貴族の家の習慣として、広い一室の壁に先祖代々の人々の肖像画が順序正しく懸け列ねてある。で、一々これを仰ぎ視ている中に、私は思わずアッと叫んだ。と云うのは他でもない、彼の恐しい貴婦人の顔が活けるが如くに睨んでいるのだ。其の恐しい顔、実に先夜の顔と寸分違わず、彼の幽霊が再びここへ迷い出たかと思われる位、私は我にもあらで身を顫わせた。その挙動が余ほど不思議に見えたのであろう、主人は私の顔をジロジロ視て、「あなた、どうか為ましたか」私は半は夢中で、「ハイあれです、確にあれです、私は確に見ました」と辻褄のあわぬ返事、主人は愈よ不思議そうに眉を顰めたが、やがて俄に笑い出して、「あなた、其の人に逢った事がありますか。それは百年も以前の人です、アハハハハ」と、斯う云われて私も気が付いた、成ほど其の仔細を知らぬ主人が不思議に思うも道理と、ここで彼の別荘の怪談を残らず打明けると、主人もおどろいて面色を変えて、霎時は詞もなかったが、やがて大息ついて、「世には不思議な事もある