Classici giapponesi con furigana
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Leggi 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.271 caratteri · 263 schermate
お葉は驚いて慌てて振放した。
「重太郎、お前のお嫁さんを連れて来たよ。」と、お杉は笑いながら云った。重太郎も笑を含んで首肯いた。
飛でもない話である。誰がこんな奴の嫁になるものかと、お葉は寧ろ可笑くなった。が、之に伴う不安が無いでもなかった。さりとて逃げる訳にも行かぬ。彼女は相変らず黙って立っていた。
「お葉さん。お前は倅の嫁になって呉れるだろうね。」と、お杉は徐に問うた。
お葉は矢はり黙っていた。重太郎は堪り兼ねて又飛び付こうとするのを、母は制して、
「まあ、お待ちよ。ねえ、お葉さん。妾達も時々に町へ出るから、お前さんとも予てお馴染だが、妾達は二十年以来この窟に棲んで、山※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)と一所に暮している。けれども、妾の倅の重太郎は※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)じゃアない。是でも立派な人間だ。其の人間の重太郎がお前さんに惚れたのも無理ではあるまい。そこで、是非お前さんを嫁に貰って呉れと云うから、今日お前さんを呼んで来たのだ。何うぞまあ仲好くしてお呉れよ。」
云う人は極めて真面目であるが、云われる方は余り馬鹿馬鹿しくて御挨拶が能ぬ。