Classici giapponesi con furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Leggi 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.145 caratteri · 440 schermate
勝介 ふふ。ああいう人間が、しかし、目立たない所でコッコツやっているから、この世の中は成り立っているかもわからんぞ、うむ。お父さんの山林の仕事なぞも、いくら勉強したとしてもパッと人目に立つことなんぞ先ず無い仕事でね、似たような事だね。森や林を人は見るが、それを植えた人間のことは思い出しもしない。おかしなものだ。今度の旅行も、春を敏行君に手渡すためか、その後でスイス寄りの森林地方へ視察に行くためか、わからんようなものでね。誰から頼まれたわけでもないのに御苦労さまなと思うこともある。
春子 だけど、私はお父さまのそういう所が大好き! えらいと思う!
勝介 はは、ただ己が娘の賞讚のみが、黒田勝介の勲章なんだなあ! はは! もっとも、もう己れが娘ではなくて、長与敏行夫人と言うべきかな?
春子 まあ、ひどい!
「ジャーンと再び銅羅の音が鳴りひびく。」
ボーイ (小走りに靴音をひびかして寄って来て)ええ、黒田様――でございましたね? 船室はスッカリ片づけをすませましたから、どうぞ。お紅茶は食堂にいたしましょうか、それとも船室の方へお持ちいたしましょうか?
勝介 やあ、ありがとう。