Classici giapponesi con furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Leggi 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.145 caratteri · 440 schermate
その他ハッキリは聞えない。
お豊 (爪びきで低音で歌う米山甚句。三味線も歌もそれほどうまいとは云えない)溶けて、流れて、三島へ、くだる……
壮六 (酔っている。歌をひきとって)富士の白雪……(棒のように歌ってから、あとは、節をつけないでどなる)朝日で溶ける! ウソだい! 溶けるもんけえ! 溶けて流れて三島へ――なんぞくだるもんけえ。そったら事あ大嘘だらず、馬鹿にしさって!
お豊 (三味線をわきに置いて)まあまあ壮六さんよ、そんなに怒るもんじゃありませんよ。いつもあんなに機嫌の良い人が、今晩は、はなっから荒れっぱなしだなし。
壮六 へっへ、これが荒れずにいられるか。歌の文句でもよ、富士のお山に積りに積った雪でさえもだ、朝日が照れば溶けるつうだ! だのによ、だのに、女の心はなぜ溶けねえ、豊ちゃんの前だがよ?
お豊 なぜ溶けねえと言いなしてもさ――だからさ、その春子さんというお嬢さんは金吾さんのそういう気持、まるきり御存知ねえと言うじゃありませんの? 朝日が照りゃこそ雪も溶けようけんど、知らねえもなあ、これ、しょうねえわ。
壮六 しょうねえと言えば、しょうねえわい。