Classici giapponesi con furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Leggi 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.145 caratteri · 440 schermate
金吾 うん?
お豊 いえさ、そのタヌキがさ。おなかすいてたまらなくなったのに里に出るのを、人をだましに来たかとイヤがられる。タヌキに生れついたのが運が悪るかった。
金吾 そりゃ、言ってみりゃ、そんなもんだが――
お豊 は、は!(沈みこんで行きそうな自分の気を引き立てるように、明るく笑って)私なんずも、いつまでも笹屋に出ていると、キツネだなんて言われるからさ。こんな歌、金吾さん知ってる?(いきなり、投げやりな調子で歌い出す「チンタオ節」)海尻よいとこと誰が言うた、うしろはハゲ山、前は川、尾のないキツネが出るそうな、僕も二三度だまされたあ、ナッチョラン! はは、へえだ。誰があんた、両親そろって、しあわせに育った人間が飲屋の女なんかになるもんですか。家は貧乏身よりはチリヂリ、あっちもこっちもナッチョランかっ、尾の無いキツネにもなりますがな!
金吾 ……(なにか胸をつかれて返事が出来ず、シャリシャリと繩をなうだけ。戸外に吹雪の音)……
お豊 ……でも、こんな私みたいな女ごが、こうやってしげしげと押しかけてやって来たりするの、金吾さん迷惑でしょうね?
金吾 と、とんでもねえ――俺あ、どんだけ助かっているかしれねえんだ。