Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Leggi 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.145 caratteri · 440 schermate

Aozora Bunko

そうでしてね。何のことはない、春さんがあんなに恐がっていたトラクターの音から心中するのを助けて貰ったようなものだ、と金吾さんは寂しそうに笑っていましたっけ。

人間生きているといろんなことがあるもんですね……まあ、そんな風にして私は落窪で二三日暮して、一人で横浜へ帰って来ましたが、そうです、あれから二月も経たない、その年の暮に真珠湾攻撃ということがあって、いよいよ大戦争が始まってしまいました。あちらもこちらも、上も下も、もう、てんやわんやと言いますか、息もつけないような有様の中で、すべてのことが変って行きました。でもまあ、あんなに戦争を恐がっている春さんのためには、野辺山にああして過ごしていられれば何よりだと思っていましたところへ、またヒョンなことで、こちらへ春さんが出てきてしまうことになったのです。

それは、敏子ちゃんをあんな風にして、新橋の置屋から私の手許に引きとって以来、私の主人の貿易の方の店の方に、会計その他の仕事をやらせて四五年たちましてね、それは綺麗な娘さんになりましたが、恰度私達夫婦に子供がありませんので、広島の方の私の親戚から杉夫という甥を引取って養子にしてありましてね。