Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Leggi 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.145 caratteri · 440 schermate

Aozora Bunko

警防団員 おいおい爺さん、もういい加減にして諦めたらどうかね、え? こうやって鉄棒だって溶ける位な熱で、ここいら一帯焼えたんだ。いくら金庫に入れといたからちって、物が紙幣だろうが。灰になっているにきまっているよ。

老爺(かみつくように)中のものは紙であろうと何であろうと焼けねえという保証つきの金庫だぜ、クソッ!

警防団員 そりゃお爺さん、ここらが焼けている最中の熱度、おめえさん知らねえからだよ。

老爺 へん、人のことだと思って、君はお安く言うがね、わしあこれでも息子を二人、南方に出征させているんだぜ。君みたいな、ここいらでマゴマゴしている人間はそれでもよかろうが、息子を二人兵隊にとられてる人間だ俺あ。それが財産のありったけを入れてある金庫位、助けてもらうのは当然じゃないか、何を言ってやがるんだい!(ガンガンと焼け材木を叩く)

警防団員 息子が二人出征したからって、何もいばるねえ。今となっちゃ、戦線だろうと、ここだろうと同じこった。南方あたりじゃ戦争なんかしねえで、芋を掘って昼寝してるそうだぜ。

老爺 へへへ、何を言ってやがる。この腰抜けめ!

警防団員 何を、気ちがい爺いめ!(口先だけは、今にも叩き合いの喧嘩にでもなりそうな調子だが、それほどの元気もない。