Classici giapponesi con furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Leggi 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.145 caratteri · 440 schermate
形の上では、わしの女房だったかも知れんが、ホントのわしの妻だったことは、一日だって一刻だってなかった。わしあ、あんなことで、あれ達を捨てて、ほかに二人も三人ものへんな女を渡り歩いて、挙句、上海へもちょっと渡ったが、仕事はうまくいかん、帰って来てみると、行く所もなくなってるし、その中に空襲だ、横浜で焼け出されてな、ウロウロしている中に、ヒョイと、敏子に赤ン坊が生まれたという噂を耳に入れてね、どういうのか、こいでも人間の内かなあ、その孫の顔を一目見たいような気がしてな、そいで尋ね尋ねて、こうやってここまで辿りついて、そいで君に逢ったら孫のことも敏子のことも春子のこともおっぽり出してこうやって握り飯に噛りついているのだ。ガキだ。だのに君はそうやって相変らず、春子や敏子が何処に行ったか、そいつを心配している。君の勝だよ。春子は君のおかみさんだ、そんで、その赤ン坊は、わしの孫じゃなくて、君の孫だ。ひとつ、よろしく頼むよ。わしあ、ここいらで、消えてなくなろう。(立上って、フラフラ戸口を出て行く)
金吾 敏行さん! そんな、あんた――そいで、あんたさんはこれから何処へおいでになりやす?