Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate

Aozora Bunko

「ナ、なに? あの伊兵衛が……?」

とびっくりした御番士、伊兵衛ならば自分もよく知っているから、まだ夜中ではあるが、取り急ぎその旨をおつぎの間にひかえた御用人伊吹大作を通して申しあげると、

オ、あの老人の大工が? それは! とこれも驚いた大作、かみにはおやすみではあろうが、ひとまずごようすをうかがって、もしお眼覚めならば御聴聞に達しようと、境の襖をそろそろと開けてみてそしてギョッ! としたのだった。

御就寝とのみ思っていた越前守忠相、きちんと端座して蒔絵の火鉢に手をかざし、しかもそれをへだてて、ひとりの長髪異風な男が傲然と大あぐらをかいているではないか。

仰天した伊吹大作、宿直の際は万一の用に、常に身近に引きつけておく手槍を取るより早く、

「おのれッ! 無礼者ッ!」

閃光、男の胸部を狙ってツツウ! と走った。

風流べに絵売り

突如くり出された槍さきを、グッと胸もとに押し流した奇傑泰軒。

「わッはっはっは、夜中忍んで参ること数十回、いままで誰にもみつからなかったが、今夜こそは見事に現場をおさえられたぞ。アッハッハ」

と、同時に、あっけにとられた大作に、忠相の声が正面からぶつかっていた。