Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
血戦ここに、思うさま開かれようとしている。
対立する諏訪栄三郎と丹下左膳。
いいかえれば水火の秘文を宿す乾雲坤竜の双剣。
一は神変夢想流。
他は北州の豪派月輪一刀流より出でて、左腕よく万化の働きを示し、自ら別称を誇号する丹下流。
しずかな開始だった。
スウ――ッ! と左膳が、単腕に乾雲丸を引き抜いて、正規の青眼につけると、栄三郎の手にも愛刀武蔵太郎安国が寂と光って、同じくこれも神変夢想、四通八達に機発する平青眼……。
あいしたう二刀が近々と寄って、いずれがいずれをひきつけるか――これが最後の決戦と見えたが!
ふしぎ!
どうしてこの左膳の道に、諏訪栄三郎が刀意を擁して待ちかまえていたのか……といえば?
先刻……。
浅草瓦町の露地の奥、諏訪栄三郎の家に、ちょうど栄三郎と食客の泰軒とがいあわせているところへ表の戸口にあたってチラと猿のような、子供のような人影が動いたと思うと、音もなく一通の書状が投げこまれていったのだった。
なんだろう?――と栄三郎が拾って来て二人で開いて見ると、栄三郎には覚えのある弥生どのの筆跡。
よほど急いで認めたものらしく一枚の懐紙に矢立ての墨跡がかすれ走って、字もやさしい候かしくの文……。