Classici giapponesi con furigana
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ひかりはかげを
光は影を
岸田 国士
Leggi 光は影を (ひかりはかげを) di 岸田 国士 (きしだくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.262 caratteri · 276 schermate
元来、勉強ぎらいと来てるんだから、先生、ひとつ、よろしく頼みますよ」
と、遠矢幸造は、胸を反らして、軽く頤をしやくつた。
「いや、僕は英語の方はあんまり得意じやないんですが、初歩の手ほどきぐらいは、やつて出来ないことはないでしよう。会話を主にというお話ですが、やつぱり、読む方もちつとはやつておかれたらどうです」
京野等志は、この、闘志満々という風貌のどこに、英語を喋つてみたい欲望がひそんでいるのかわからなかつた。
「読む方は、ABCからやつてもらわにやならんですよ。わしの学歴は高卒となつてるが、実は、尋常を五年までしかやつとらん。それも七年かゝつてだ」
別の自信がそれを言わせるのである。
浜田浜六は、そこをぬからず、
「それが、どうして、金儲けとなると、目をつぶつてても、損得の勘定を間違わないんだから、つまり、その道の天才というわけだ」
「バカにおだてるなあ。今晩、飯を食つていけよ。京野先生も一緒にどうです」
京野先生と呼ばれて、彼はいくぶん照れたが、そう言わせておくことにした。
奥の間に食事の支度ができていた。松林を透かして、海の見える十畳の座敷で、床には、極彩色の美人画がかゝつていた。