Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Leggi 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.479 caratteri · 394 schermate
ところがおれにはわかっている。いやいや、それとても見当だけさ。たしかなところはわかっていない、それでもう一本の巻軸を是非手に入れたいと思っているのさ。二つを合わせると完全に、どこの城だかわかるんだからなあ。が、ともかくも見当だけは、おれについているのだよ。ところでもしもおれの見当が、見当外れにならなかったら、日本の歴史はひっくり返ってしまう。そうさ少なくも徳川幕府が、キリシタン宗徒を迫害した、あの恐ろしい歴史だけはな」
ここでニヤニヤ笑い出したが、例のみつ口がほころびたため、かえって物すごく怒ったように見えた。
「というのはほかでもない」さえない調子で話し出した。「家康以来代々の将軍、すなわち秀忠も家光も、いずれも熱心なキリシタン信者! ということになるんだからなあ。こいつは実に考えただけでも、きものつぶれる話ではないか。実際代々の徳川幕府が、信者に加えた圧迫ときたら、その残忍と酷薄さにおいて、世界に名高い宗教戦のうちでも、特筆大書していいほどの、すばらしく大げさなもんだからなあ。しかるに親玉の将軍家が、その宗教の信者だとあっては、全くもってどういっていいやら、挨拶にさえ困るじゃアないか。