Classici giapponesi con furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Leggi 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.479 caratteri · 394 schermate
ズンズン手合わせが進んでゆく。最初の二つがわざわいし、忠弥だんだん追い詰められる。で、じっと考え込んでしまった。嬉しがったは八左衛門、ひざ頭を片手でたたきながら、愉快そうに冷語を飛び出させた。
「さあさあ丸橋、やったりやったり! 沈思黙考かな。気の毒千万。それ兵は神速をとうとぶもの。ばかの考え休むに如かず。貴公ばかなら考えるがよろしい。利口でいたかったらズンズンお打ち。拙者は負けない、貴公を負かす! 返り討ちというやつさ」とても面白くてたまらないらしい。
突然忠弥いい出した。「おい奥村、一目待て!」
「ナニ一目? 待てませんねえ」
「是非待ってくれ。おれがたのむ」
「いけませんね。待てませんよ」
「たのんでいるのだ。待ってくれ!」
「おあいにくさま」と八左衛門、あごを前方へ突き出したが、「似合わないなあ、え丸橋。お前は随分強気の筈だ。それをなんぞや待てなぞと! 打ったり打ったり、さあさあ打て! それともお前戦いの場で、組み伏せられた敵に対して、首を掻くのは待ってくれ、こんなことをいってたのむかな? たのむというなら卑怯未練!」
「だまれ!」と突然丸橋忠弥、ほえるように声を響かせたが、「卑怯とはなんだ! 無礼の一言!」