Classici giapponesi con furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Leggi 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.479 caratteri · 394 schermate
お手前の持っている品物さえ、当方へ渡せばそれでよい。事は簡単、明瞭な話だ」ここで築土、頤をしゃくった。
「な、袴氏、貴殿のことだ。危険至極のわれわれの住居へ、単身やって来られたには、それだけの用意があったからでござろう。それポッポ、懐中にさ、それとも左右の袖にかな、例の獲物があるはずだ。出したり出したり。さあさあ早く」またもや、両手をヒョイと出し、上向けにして煽いだのは、よこせよこせという催促である。
袴広太郎、これを見ると、もういけないと決心した。「おそらく何かの誤解だろう。思い違いをしているらしい。といってとくにもとかれない、一層こだわるは知れている。屋敷はたいして広くはない、築土新吾と先刻の取り次ぎ、奥にいるらしい老いぼれ武士、家内はどうやら三人らしい。斬って家探ししてやろう」膝頭に置いた左の手、そっと股へ引きつけた。「斬りよい姿勢に大けさがけ。右の肩からプッツリと! びっくりするなよ、据え物斬りのいき!」ムックリ立てかけた右の膝、これが動けば左手が鞘、右手が柄へ飛んでゆく。一足踏み出せば抜き打ちだ! 「むっ」と気合をこめたとたん、奥から老人の声がした。