Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だらくろん(ぞくだらくろん)

堕落論・日本文化私観 他二十二篇

坂口 安吾

Leggi 堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (だらくろん(ぞくだらくろん)) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 84.198 caratteri · 171 schermate

Aozora Bunko

その方が却って不自然だ。この儘の方が自然なので、もういい加減、これで終りにした方がいいと考えられた。いつもだと、もう勝手にするがいいや、どうにとなれ、と筆を投げるのだが、今日は尚あれこれ迷い、迷うと云っても突きつめた思いではなく漫然たる思いなのだが、結局これでいいことに決心するには、三時間ぐらい漫然と迷っていた。

私はもう、素子をこれ以上登場させたくない。仁科とくだらぬ恋をして、ただ肉体の最後の泥沼へ落ちるように思われたり、ともかく、どうも、素子を書く限り、その肉体を汚すこと、弄ぶこと、まるで私はその清純に悪意をこめているとしか、復讐しているとしか思われない。この続篇は谷村に恋をさせるつもりなのだが、素子がそれをどう受けとめるか、私は素子に谷村の恋を知らせたくないような気持なのだ。素子がヤキモチをやいて肉体に焦燥しだすのが堪えられない気持だから。ともかく、まア、ここまで書いたことに就ては、私は多く苦痛であったが、多少は満足もしている。ともかく精一杯なのだろう。これで駄目なら、私自身が、まだ、駄目なので、出来、不出来のたまたま不出来の方だったという気休めは通用しない。