Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate
「いやなものを見ちまったな」
「ほんとにいやなもんだ、泥棒でこそあれ組の者だからなあ――打った方も面の色がなかったさ――」
「うむ、そうだろう、罪なお仕置だなあ、罪は盗人にあるとはいえ、何とかほかに罰のくわせようもありそうなもんだ」
「お代官の威光だから仕方がねえさ」
「泣く子と地頭にゃ勝たれねえ」
その時分に、
「駕籠屋」
「はい、はい」
「申し附けた通り来ているか」
「はい、はい、お申しつけの通り二梃揃えてまいりました」
「ここへ寄せろ、して、郡上街道を南へ向って、急げるだけ急ぐのだ、急病人だからな」
と言って、自分の小腋にかいこんで来た一個の人間を、一方の駕籠の中に投げ込んで、さて自分はその背後の方へ乗りました。
かくして、二挺の駕籠は、郡上街道を南に、まだ真暗な暁をひた急ぎに急がせる。単に郡上街道を南に急げと言われただけで、その郡上街道のいずれの地点に止まるのか、そのことは駕籠屋も聞かず、乗り手も教えず、ただ一刻を争うげな急病人、ためらおうものなら命にかかる、その命というのは病人そのものの命ではない、今も言う通り代官の威光を着た高圧が自分の生命になる、そこで、へたな念を押すよりは、言われた通りに向って、とりあえず急ぎさえすればいいのだ。