Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate
「まあ、梶川様」
「おばさん、今日は面白いものを見て来ましたよ」
姉御と言ったり、おばさんと呼んだりする、この美少年の心安だてな言葉に、お角さんが釣り込まれて、
「それはお楽しみでございましたね」
「楽しみというわけではないが、滅多に見られないものを、よく見て来ました」
ここまで来てもお角さんはまだ覚めない。
「それはまあ、ようございました、そのお土産話を伺おうじゃありませんか」
「実はね、土器野で磔刑を見て来たのです」
「磔刑!」
ちぇッ、またしても、今日この頃は時候のせいか、よくよく磔刑を見たがる人ばっかり――人面白くもない、と、お角さんがうんざりして、
「お若い時分には、そんなものを見たがるものではありませんよ」
「でも、見ようとしても、一生に一度見られるか、見られないか、わからないものだから」
「そんなもの、一生見ないで過ごせれば結構じゃありませんか」
「おばさんは、嫌いなのかね」
「誰が磔刑の好きな奴があるもんですか――わたしなんぞは見るどころか、聞いてさえもいやなんです」
「そうですか、それでは話すのをよしましょう」
そう素直に出られてみると、お角さんも、自分の弱気に向って憐れみを受けたような気になって、