Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate
そこへ、やにわにガラリと浴室の戸があいて、太陽のようなかがやきが転がり込みました。これぞ、お湯をよばれるといって炉辺を辞した鐙小屋の神主でありました。
「おやおや弁信さん、お目醒めでしたかいな」
「はいはい、そうおっしゃるお声は、鐙小屋の神主様でございましたね。先日はあなた様によって命を助けられまして、ほんとうに有難いことでございました、あの時の浅からぬ因縁は、忘れようとしても忘れられないのでございますが、それよりも今もって、私の気について離れられないのは、あなた様のお手はまあ、なんという温かいお手でございましたろう、それからまたあの時にお恵み下さったお粥がまた、なんという温かいお粥でございましたろう、温かいのはあたりまえの炉の火までが、あの時の温か味は全く味が違いました。たとえばでございますね、世間の火で焚いた風呂の温か味と、自然に湧き出づるこうした温泉の温か味とは、同じ温か味でも温か味が違いますように、あなた様のお助けの手はほんとうに温かいものでございまして、あの時に、わたくしの身内に朝日の光がうらうらとさし込んで参りましたような気持が致しました」