Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate
「それに越したことはない」
「逃げて逃げそこねるよりは、まさかの時まで知らぬ面をしていましょうか」
「それが上分別」
「では、あなた様も」
「お前も平気の面をして元通り駕籠に納まっておいでなさい、ただし、姿は決して見せないように」
「はい」
二人はここで左右に別れました。竜之助も、お蘭も、最初置据えられたままの位置で駕籠の中に納まりきってしまいました。棒鼻の提灯の蝋燭はまだ六分の寿命を保ち、その炎の色も、光も、たしかなものでした。
果して間もなくこれへ舞い戻った仏頂寺弥助と丸山勇仙――感心にも約束の通り、四人の人夫をかり集めて来ました。
「いや、これはさだめしお待遠いことでござったろうな、我々のついした咎めが利き過ぎた、御迷惑をお察し申した故に、久々野の外れへ参り、人を四人だけかり催してまいったによって、御安心なさい」
それは仏頂寺の声で、こちらは駕籠の中から、
「それはそれは御苦労の儀でござった、しからばせっかくの好意に任せて、このまま御無礼を致します」
竜之助の返事右の通り。
「ずいぶん心置きなく。身共らは、これより少々まだ心残りがござる故に高山まで引返し申す、御無事に」