Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Leggi 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 349.705 caratteri · 678 schermate
「鯨によっては身長百尺というのがあるそうだから、ちょうどこの船と同じぐらいのやつがあるはずです」
「奈良の大仏さまよりも大きいということを話に聞きましたけれども、生きたのをはじめて見ました。あれ、まだあとからも続いて参ります」
遠眼鏡は、もうお松の占有に帰して、いつ離されるかわからない時、
「サラ、ホイノホイノホイ」
不意に、一種異様なる鼻唄の聞え出したのは、例の茂太郎の出鱈目ではなく、マドロス君がマドロス服で、おかしい節をつけながら、海の中から錘をひきあげているのです。
数学の教授終り、茂太郎と社交ダンスの時間も切れ、今はこうして職業にいそしんでいるものらしい。
「おい、マドロス君!」
と駒井が声高く呼び立てると、けげんな面をしてこっちを眺めながら、錘をたぐり上げている。
「鯨が出たよ、ホエール、ホエール」
「ホエール」
マドロスは、故郷の友達でもやって来たような晴々しい面色になる。
「ハズカム、ホエール、ハズカム」
「鯨、鯨、鯨が出たってさ!」
いつしか茂太郎の人寄せ声が甲板でけたたましい。
六十四
と見れば百メートルのところに、思いもよらず押寄せていた抹香鯨、それは十間以上十五間はあろうところの一団が、しおを吹いて南へ向って行くのです。